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完璧を求めると結婚運が逃げていく




亡き夫と共に、ボランティアで縁結びのお手伝いをしていた30代の頃から数えて、私はこれまで1200組を超えるご縁をまとめてきました。

結婚に至るまでの道のりは、本当に人それぞれ。


活動10年で、100数回のお見合いの末、やっと結婚された会員さんもいらっしゃれば、入会後、2週間で結婚が決まってしまう、言うなれば「スピード成婚」もよくあることです。

「2週間で、しかも、それがよくあること」なんて言うと、いかにも信じがたいように思われるでしょうが、結婚相手を真剣に探している多くの男女が集まっているわけですから、まさしく “出会い頭的な”出会いは、それなり確率で起こるのです。

ちなみに私の経験で言うと、このような「スピード成婚」が、たったひと月の間に4組も出たことがありました。そんな華々しいお話とは対照的に、お見合いからお付き合いに進み、間もなく1年も経とうとしているのに、結婚に踏み切れない男女も数多くいらっしゃいます。

一般的なイメージとして、お見合い以外のきっかけで出会った、男女の交際期間が1年というのは、長いという印象はさほどありません。


しかし、お見合いをとおして始まった男女の1年は「間延びしている感」が強く、そのほぼ半数は破談になっています。

交際期間が長くなる原因は、お付き合いしている男女のどちらかが、「●●になってから」とか、「●●ができる自信がついたら」など「●●」という条件を満たしたら結婚を決めるという考えです。

男性は、予定通り「来期、昇進したら」とか「本社勤務が確定したら」など、ある程度目処

立っている「仕事がらみの何か」をあげることが多く、女性は、それも特に最近の女性は、仕事と家庭生活の両立ができるか?という課題に見通しが着けばということをよく口にします。

どちらかと言うと、女性があげる条件のほうが複雑で、不確実さがあります。


私がこの仕事を始めるようになった頃から50年が過ぎた現在の結婚事情は、本当に激変と言っていいほど、大きく変わりました。特に女性は、高学歴で有能で、実績もあって、それに加え成長志向も高くてなど、結婚して “家庭に収まってしまうにはもったいない”人が増えました。そのぶん“決断しづらい人”もまた増えたのです。

決断とは読んで字のごとく「決めて」「断つ」ことですが、結婚によって「断つ」には、あまりにもったいないものを数多く持っているから、それらを簡単には手放せない。


子供も欲しいし、ちゃんと育児もしたい。賢い妻、母でありたい。でも仕事も今までどおりのレベルで続けたいし、キャリアアップも…。


しかし、これら全部をきちんとやり抜くことはどう考えても難しい。


たとえば子育て一つにしても、自分が親からしてもらったことを同じく自分の子にできるか?そんな、まだ起きてもいない未来に思いわずらい、時間だけが流れていく。私は、そんな悩める女性には、こう言っています。

「全てが“いい加減でいい”から、とにかくやってみたら」と。


何もかも完璧を目指すから、決められない。やってみて、うまくいかなかったり、壁にぶつかったりして、少し痛いことも経験して、そうこうしているうちに、やがて要領が分ってくる。

勉強だって、習い事だって、仕事だって、そうやって上手になってきませんでしたか?

だからいい加減でいいのです。いい加減と言うのは“ちゃらんぽらん”という意味ではありません。


その時々に応じた加減、よい加減ということを言いたいのです。

人生は全てにおいて、決めないと何も始まらない。せっかくの縁を逃さないために、最後は完全でなくとも“いい加減”で決めるのもアリだということを覚えておいてください。

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