こんなムードですから、お見合いのために外出することをためらってしまうという、その気持ちはよくわかります。
あかね屋の会員さんではあまりいませんが、他の相談所では「今、外出は控えたい」という理由でお見合いを延期される方が結構いらっしゃるようです。
しばらくはしかたのないことですが、モヤモヤした気持ちをかかえながら、それでも一日一日をなんとかしのいでいくしかないのでしょう。
そんな中、今の気分を言い表しているメッセージを女性会員さんの1人からいただきました。
正直な気持ちをありのまま書いていただいているので、そのぶん共感できるところも大いにあり、皆さんと共有したいと思い、一部表現をかえて転載させていただきます。
『こんにちは。少し相談(というよりほぼ愚痴だと思います)させてください。
コロナウイルスが全国的に流行しているなかで、婚活をどう進めて良いかわからなくなります。
お見合いを申し込んでも、社会がこのような状態だから余計に受けてもらえないんじゃないか?
他の会員さんはどのように活動されているのだろう?いろんなことを考えては不安になります。
父が感染してしまうとハイリスクになるので、私もできるだけ外にはでないようにしています。
でも、そうしているうちに他の会員さんは活動しているのだろうな。
かといって私がお見合いを申し込んだとしても、お見合いに至らないかもしれないとか、悶々と考えてしまいます。
(中略)
今、すごくマイナス思考になっているのは自分でも気づいています。なんとか、前向きに考えなければと思うのですが、打開策が思いつかずにいます』
ご本人が言うように相談というより、今のやるせなさを私に聞いてもらいたかったのでしょう。
これまで会員と私のメールのやりとりを題材にして、このメルマガで1話としてお伝えすることはしませんでしたが、こういうコミュニケーションは、毎日、何人かの方と交わしているのが私の日常です。
それはともかく、以下が私の返信した内容です。
曖昧な言い方をすると、かえって彼女のモヤモヤがふくらんでしまいますので、私が思うことをあえてストレートに言い切っています。
『このご時世ですが考えても仕方ないです。私も毎週、平常通りお見合いに出かけています。
どんなに気を付けてもどうしようもないと思っています。
こんな時こそ、頑張る人にはそれなりの効果があるのではないでしょうか。
流れを心配して、じっとしていても何も変わらない・・・
私は常に前向きですから、マイナスに考える人へのアドバイスは難しいです。
こんな時こそ、何かが変化していくと思います。
やる人にはそれなりに何かいいことがあると思います。
私個人は恐れないで、進めばよいと思います。コロナに転ぶなかれ・・私自身は何も変わらない。
何よりも免疫力を高めることが一番だと思っています。よく食べて、よく働いて、よく眠り、よくしゃべり・・・。ムードに流されてもどうしようもない。
怖がってしゃがんでいても何もご褒美はありません。マスク、うがい、手洗い、それ以上出来ることはないと思います。
もし私がコロナに感染したとしても、それはそれで私の運命だと思っています。運命を避けるわけにはいかないからね。
私は何かに守られていると勝手に信じているから神様にお任せしています。
中にはコロナが怖いのでお見合いを延期にして、その間、お見合いを予定していたお相手は別の方といいご縁になったので、延期したお見合いがお流れになった人も居ます。
マイナスにばかり考えないで、むしろプラス面を探して見られてはいかがですか。
ごめんなさい。アドバイスになっていないですね。一応私の考えです。私は常にプラス思考です。
このような雰囲気でも何とかプラスに変換してみよう。そんなこんなの今日この頃です。
橋本』
あくまでメッセージをいただいた彼女と私の人間関係で交わした会話ですから、多くの方に同じことを呼びかけているのではありません。
そして、数分後に彼女から次のようなお返事をいただきました。
『ありがとうございます。前に進む勇気が出ました。
考えすぎて立ち止まっても、時間だけが流れていくだけですよね。
婚活に関しては、「コロナだから自粛」はやめようと思います。
早速ですが、ピックアップ掲載(注)をお願いします!』
※ピックアップ掲載とは写真を含むプロフィールを目立つようにするオプションサービスのこと。
スポーツも催しもあらゆるイベントが自粛されている今、自分の気持ちを前向きになるようにコントロールすることはけっして簡単ではありません。
それでもあえて言わせていただくと、自分がポジティブになれないのにいいご縁が来ることは、まず無いと思います。
こんな時だからこそ、大人としての精神的な成熟度がテストのように試されている。
だからこそ、このテストをパスした人にずっと求めていたご褒美が与えられるのだと私は思います。
そう言いながら私自身も仕事的には逆風にさらされています。
不安になる時ももちろんあります。そんな時、事務所に飾ってある一枚の色紙を眺めることにしています。
それは40年も前、ご縁があってお世話になったSF作家の眉村卓さんからいただいたものです。
残念ながら、眉村先生は昨年の11月にお亡くなりになりましたが、映画化もされ大ヒットした「ねらわれた学園」など、多くのベストセラーを出された80年代を代表する流行作家でした。
いただいたその色紙には親しみのあるイラストとともに先生が大切にされている一言が添えられています。
「ヨットは逆風でも前進する」と。
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