40代女性の豊かな大人の結婚とは?



前にも述べましたが、以前は私にとって40 代女性を成婚させることは難しい仕事の一つでしたが、ここ3~4年くらいでしょうか。


40 代女性の成婚は増えはじめ、いまでは当たり前の仕事になっています。結婚に至った40 代女性、その一人ひとりを振り返ってみると、皆さん共通して現実をふまえた「理性的な婚活」をされていました。


そして、肝心の結婚後の生活ですが、実際に私がかかわった会員さんの多くはたいへん満足されているようです。

以前にもお話しましたが、40 代女性との結婚を望まれる男性の多くは7~8歳から、ひとまわりくらい年上の方で、実際にそれくらいの年齢差の二人がご夫婦になられているケースがほとんどです。

これくらいの年齢に達している男女は、既に職場でも責任のあるポストにつかれているなど、確固たる生活のスタイルがあります。


女性も結婚によって、これまでのキャリアや現在の職場でのポストをそう簡単には捨てることはできません。


大人のカップルのいいところは、こうしたお互いの仕事、生活スタイルを尊重し合い、協力できるところはし合うなど、お互いに心地の良い関係をつくれることができること。こういう点に結婚後の幸福感が大きいという理由があるのでしょう。


それでは、一人の40 代女性の成婚例をもとに、「大人の結婚とは?」を具体的にイメージしていきたいと思います。

大手保険会社で営業部の管理職として活躍されているS穂さん(44 歳)。


彼女が私の相談所に入会されたのは3年前。


これまで30 人近くの方々と会われ、おつき合いに至った男性も何人かいましたが、いずれの方に対しても結婚を意識できるほどの気持ちになれず、彼女の婚活はなかなか前に進みませんでした。


そんなある日のこと、彼女が唯一おつき合いしている男性との「今後について」の相談がありました。


その方とS穂さんの交際期間は4か月になります。


男性は当時54 歳。代々続いてきた農業に従事しながら、不動産業、物販業その他、複数の事業を営んでいる実業家でした。


彼はS穂さんとの結婚に前向きで、彼女の気持ちしだいで、このご縁はすぐにでもまとまります。


「人柄はいい方なのですが……」と、S穂さんはこれまでと同様、お相手に対して、この先も結婚できるほどの感情が芽生えるのか、確信がないようでした。


相手に対する視点を変えないまま、答えを出そうとしてもそれは無理なことです。


私は彼女に一つの質問をしました。


「あなたの感情が高ぶらないのは別にして、もし彼のお仕事のパートナーになるとしたら、

あなたの経験を活かしてその事業に貢献できることはあるかしら?」


彼女はハッとした表情を見せたあと、こう答えました。

「いまの保険業務においては禁じられているのですが、私はこれまで多くの経営者に節税や経営リスクの分散を目的にした保険商品の提案をしてきました。ですからコンサルタント的な視点で診断をして、事業計画をどうすべきかを一緒に考えるなどでは、彼の事業を支えになることはできます」


「なるほど。夫婦、家族に加えて事業でもお互い人生の共同経営者になるって考えたら、彼と結婚することで、あなたはまた新しい生き方や仕事へのやりがいを見つけられるかもしれないわね」


そう言うと、S穂さんの目が輝きました。


「そういう関係も素敵かもしれない。橋本さんのそのアイデア、私、真剣に考えてみます」

それから2週間後、S穂さんは彼との結婚を決めたことを私に報告してくれました。


S穂さんは、2週間前に私がしたアドバイスとおり彼に自分たちの結婚に対する考え方を提案したそうです。


「充実した人生を送るための共同経営者として良きパートナーになりませんか」

というその言葉に彼は感動し、「あなたと出会えて本当によかった」と心の底から喜んでくれたそうです。


彼女は当分のあいだは自分の仕事を続けながら、ご主人の事業にできる範囲で関わっていくとのこと。燃えるような愛ではないけど、静かで穏やかな愛で永く結びつくことができる。


大人同士だからこそできる幸せな結婚があるのだと私は思います。