「もしもし、あっ、橋本さんですか?
去年お世話になったFです。ご無沙汰しています」
「あ~Fさん、お久しぶり!お元気ですか~?
どう?奥さんとはうまくやってる?」
「はぁ、実はですね、そのことで、
ちょっと、橋本さんに聞いてもらいたいことがありまして・・・」
このように、成婚された元会員さんからの「相談電話」が
時々かかってきたりするのですが・・・
そのうちの3割くらいは残念ながら、あまりイイ話ではなかったりします。
その“イイ話ではない話”の内容は、やはり、結婚生活での悩み。
それも共通して多いのが、結婚前には感じなかった
相手の欠点や価値観の違いなどがやたら目について、
「この先、この人と一緒にやっていけるのだろうか?」
という不安をいだいてしまうという内容のもの。
それもどちらかというと、ここ数年の傾向として、夫が妻の態度に対して、
戸惑いや不安をもってしまうというケースが多いように思えます。
付き合っている時はあんなに従順で、優しかったのに、
結婚してしばらくすると、やたら指図してくるようになったり、
何かと自分の考えを押しつけるようになったり・・・。
その「変わりよう」というか落差にどう対処していけばいいのか?
私の意見を聞かせて欲しい。
というのが電話をしてこられた理由です。
たしかに、結婚するまでの“お付き合い期間”のテンションは、
男女双方ともに、張りつめたものがあります。
せっかくイイお相手と出会ったのだから、
この縁をつまらないことで、逃したくない。
そのような適度な緊張感があるので、
お互いに相手のことを気遣い合い、そうして「想い」を育てていきます。
だから「この人となら結婚してもやっていける!」と決心できたわけですが、
いざ、結婚してお互いが「ボクの妻」、「ワタシの夫」という関係になると、
所有者意識というのでしょうか?
「君は僕の妻なのだから●●して当たり前」とか
「あなたは私の夫なのだから、私に××してくれないのはおかしい」という具合に
相手が自分に奉仕することが「常識」という思考回路をもってしまうようです。
そして、この結婚前、結婚後のギャップにお互いが戸惑い、混乱し、思い悩む。
さらに場合によっては、そこにお互いの親が参戦し、
事態がますます悪いほうに進んでしまうこともあります。
「橋本さん、どうしたらいいでしょう?」
どうしたらいいでしょう?って、これはもう話合うしかないのです。
それも自分の主張を相手に分からそうと躍起になるのではなく、
正しかろうが、間違ってようが、まずは相手の話を聞く。
充分に聞いた上で、自分の考えも最後まで聞いてもらえるようお願いし、
その上で、お互いが歩み寄れること、妥協点を探す。
もちろん、それなりの自制心や忍耐を要することですが、
大人なのですから、そうするしかない。
それこそ、結婚前より、結婚したからこそ、
この結び付きをつまらないことで、切ってはいけないのです。
さて、かの相談者は私のアドバイスを参考にしてくれたでしょうか?
あの日以降、何も連絡がないということは・・・。
とにかく、事態が良くなることを祈るばかりです。
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