先々週末のことです。
私は2日続けて、自分の持ち物以外の荷物を手にさげ、
お見合いの立ち会いに向かうことになりました。
その荷物というのは、1日目がハードカバーの本3冊で
2日目がDVDの5巻セットでした。
自分の仕事カバンだけでも結構な荷物なのに、
こんな余分なモノで両手をふさがれながら、
大阪駅周辺のホテルを行き来するには、本当に苦痛です。
それらの持ち主は2人とも、他社の男性会員さんで、
あかね屋の女性と交際中に、
(交際といっても2件ともお見合い後、1回目のデートでしたが)
「これ僕のお奨め、面白いから絶対見てね」みたいな感じで、
無理やり渡されたものらしいのです。
結果、その1回のデートで、これまた2件とも、
女性から「お断りしてください」との連絡が入り、
当然、その無理やり持たされたこれらの荷物を、
私が彼らが所属する相談所に返しに行かなければならないという
羽目になったのです。
特に男性に多いのですが、たまにこのようなことをされる人、
はっきり言って、婚活に苦戦しています。
本人は好意のつもりで、「これ凄くいいから」とか
「面白いから」とか、何の前触れもなく、
自分の好みの本やDVDを貸してくれようとするわけですが、
渡される本人にとって、価値が分らないモノを
いきなり持って来られても、正直困ります。
そして、そういう人に限って、相手から「お断り」が入ると、
「この前、彼女に貸した●●、
即座に返してもらえるよう連絡してください」と、
ヒステリックに自分の相談所に訴えるのです。
そして、その相談所から私のところに、
「お宅のまAさん、うちのKから●●を借りたままなんだそうです。
すぐ返却してもらえるようお願いします」みたいな、
実に気分の悪い報告がきます。
「誰が貸してってお願いしたの?男性が勝手に持ってきて、
ウチの会員さんに半ば無理やり持って帰らしたものでしょうが!」と、
怒鳴りたく気持ちを抑えて、返却の段取りをお話します。
私としては面倒くさいこと極まりない仕事ですが、
このようなことがしばしばあります。
交際が進んで、
お互いの趣味趣向も理解し合った段階でのことなら別ですが、
まだ会うのが2回目というような浅い段階で、
「これ面白いからぜひ見て!」というのは、
本人は親切心のつもりでしょうが、
実は人の気持ちを察することができない「自己中心」の性格の表れです。
多くの方々を見てきて感じるのは、
コミュニケーション能力が低い人ほど、付き合いが浅いうちから、
相手を自分の世界に引き込もうと、躍起になります。
そうしないと、相手から「自分は認められない」という不安が、
心の奥底であるからです。
つまり、自分に対する評価が低いというか、自己不信が強いのです。
だから、このような行動をとおして、何かと、主導権を取りたがる。
しかし、そんなことは相手をはじめ、自分以外の他者にとっては、
独りよがりとしか見えません。
特にまだ知り合って浅い段階で、
お相手の方とうまくコミュニケーションをとるコツは、
まず相手の方のことを理解しよう、
分ろうとする気持ちで質問をすることです。
そうしてたとえば仕事の話でも、趣味の話でも、
相手の世界に入って行って、それに興味深く反応したり、
とにかくそのお相手本人とそ人の話に、
自分関心を持っているということを態度で示すことです。
自分の世界を語るのは、その後でいいのです。
この順番を変えただけで、一転、婚活が上手いように進みだす人が
今まで多くいらっしゃいました。
仕事、プライベート、どんなつながりにおいても、
人とコミュニケーションをすることは難しいことですが、
まずは相手を理解するという基本姿勢をもって進めれば、
うまくいくことが多いのも事実です。
自分を理解させたいなら、まず相手を理解すること。
これからの出会いは、
この姿勢でお相手の方に接してみてください。
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